ギャラリー薔薇と菫

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「New Roses」20号 クリスティアーナとサフィレット

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10月21日に発売されました、薔薇の専門誌「New Roses」20号に
私の作品をご掲載頂きました。

オデュッセイアの美しい表紙。
それだけでもう、わくわくしてしまいます。

特集「育種のものがたり」の中で、
第一線で活躍されているボタニカルアーティストのお二人と共に
薔薇を二種類づつ描かせて頂きました。

私の担当は、コルデス社のクリスティアーナと河本純子さん作出のサフィレットです。

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私の作品は、ボタニカルアートとは異なった描き方をしています。
ボタニカルアートには、
「植物そのものを見たままに精密に描く」、「背景を描かない」などの約束事があり、
とても奥深いものです。
お二人の本格的なボタニカルアートとの違いを探して楽しんで頂ければと思います。  

       *  *  *  *  *  *  *  *  *  *  *  *

<クリスティアーナ> コルデス作出
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ドイツ名は「ヘルツォーキン・クリスティアーナ」
デンマーク王のひ孫の侯爵夫人に捧げられた薔薇です。

和紙裏には、金箔と銀箔を重ね、ごく軽い揉箔で下地を作りました。
金箔と銀箔をともに使うことで、この花の上品さが引き立つよう、
思いを込めて描きました。

「クリスティアーナ」は、2013年に発表され、人気を集めている品種です。

クリスティアーナ005(小) (426x640)

花はディープカップ咲きから、カップ&ソーサーに。
透明感のある白い花の中心は、ライラックピンクを帯び、青みがかった濃い緑の葉が、
その上品さを際立たせています。
そして、何といってもその香りは素晴らしく、
満開の花からは降り注ぐように甘く爽やかな香りがたつと聞きました。

夢のようなその姿は、5月~6月に千葉の京成バラ園さんで見ることが出来ます。
こぼれるようにこの薔薇が咲く様子は圧巻とのこと。
満開の写真を京成バラ園さんからご提供いただきました。

クリスティアーナIMG_0255(小) (427x640)

私が伺った10月末は、クリスティアーナの盛りは過ぎていましたが、 
園内は溢れるように咲く薔薇で埋め尽くされたよう。
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まさに「薔薇の森」の風情でした。
私の背をゆうに超す見事な薔薇たちを仰ぎ見ながら
逍遙する楽しさ。
薔薇は木なのだと改めて思いました。

クリスティアーナ満開の五月に
この「薔薇の森」に伺うのを楽しみにしています。


      *   *   *   *   *   *   *   *   *   *   *   *

「サフィレット」 河本純子氏作出
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サフィレットとは1860年~1930年頃に作られていたチェコのアンティークガラスのこと。

この薔薇は、ミルクを溶かしたような白い花びらの中心が、
ラベンダー、パープル、ときに茶色をにじませる神秘的な花。
まさにアンティークガラスのサフィレットを彷彿とさせます。

カットされたサフィレットのガラス面が、複雑に色を変えて輝く様子から、
裏金箔を施した和紙は、カットガラスをイメージしてこまかく揉み、
重みのある深い緑の下地に貼りこみ描きました。

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グリーンを帯びた細長い蕾がほどけるように開くと、
その花びらは優雅に波打ち、優しい香りを放ちます。
しなやかな花首、小さめの明るい緑の葉。
シックな佇まいから、格調の高さを感じる美しい薔薇です。

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アンティークガラスのサフィレットは、原料に砒素や金が使われており、
工房によって作り方は門外不出とされ、
150年たった現在では生産不可能とされる、大変貴重な変色ガラスです。
見る角度によって、その色彩はピンクからラベンダー、茶色へと個々に変化する様子は
まさにこの薔薇、「サフィレット」そのもの。

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春だけでなく、夏も秋も良く返り咲くサフィレット。
嬉しいことに花持ちも良く、長くその優美な姿を楽しむことが出来ます。

咲き乱れたこの花の中に、一瞬、
優雅なドレスを身にまとった古の貴婦人たちの姿が見えたような気が致しました。

アンティークガラスの輝きを帯び、サフィレットはこれからも静かに咲き続けることでしよう。



「クリスティアーナ」と「サフィレット」
この二つの薔薇は、私にとって忘れられない薔薇になりました。
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